「不死者は踊る、少年の懐で」――腹グロ少年と暴走系イケメン不死者の、命がけ(!?)ダークコメディ!

「えっ、これ……聖光水晶がないと暴走する不死者!?」

廃屋に漂う仄かな魔気。キルスは妹が拾ってきた“奇妙なモノ”を見て、頭を抱えた。それはまさに、世にも危険で、しかも――

「見た目は超美形、でも中身は不安定極まりないアンデッド」

そんな最悪な組み合わせだった。

彼の名はリザイア。人間の魂と死者の呪縛が同居する、不完全な不死者。普段は理知的だが、聖光水晶を摂取しないと人格が吹き飛び、破壊衝動に支配される。

だが、妹に拾われてしまったからには、キルスが責任を取るしかない。死霊術師見習いとして、そして腹グロ兄として。

「とりあえず、飼う。で、働かせる」

こうして始まった、非常識で無茶な“不死者飼育生活”だった。

「誰もが正義じゃない。でも、誰かのために動くことはできる」

キルスは歪な少年だ。感情表現は乏しく、いつも冷静で計算高い。だが、妹のことになると目が真っ赤になるほど取り乱す一面も。

そしてリザイアは、そんなキルスの“他人に関心を持たないふり”をすぐに見抜いた。

「お前は、優しいから腹が立つ」

そんなリザイアの言葉が、読者の胸にもグサリと刺さる。

かいとーこ氏による本作は、ただのコメディに終わらない。アンデッドと人間の“倫理の境界線”を軽妙な筆致で描きながらも、魂の温度はしっかりと残す物語だ。

吸血鬼領主?廃鉱山?妹のために突き進む、ゆがんだ冒険譚!

資金難のキルスが目をつけたのは、“吸血鬼が統治する町”の近くにある、聖光水晶が眠るという鉱山。だが、そこは普通の町ではない。闇の支配と教会の監視が交差する、どこか危うさを孕んだ場所。

リザイアを暴走させずに鉱石を確保するため、キルスは町で“職業”を得ようと画策する。だが、彼に用意されたのは予想外の選択肢だった。

「死霊術師じゃなくて……踊り子、ですって?」

破格の報酬のため、彼は渋々ステージに立つ。黒いマントに隠された文献魔導具を仕込んで、観客の前で踊る姿はシュールを超えて神々しい(!?)

その一方、リザイアはなぜかステージ裏で嫉妬を爆発させていた。

イラストが最高すぎて、“不死者”の概念が崩壊する!

おかざきおか氏のイラストは、リザイアの“崩壊的イケメンさ”を完璧に具現化している。

とにかく美しい。なのに不安定。目の奥に闇を抱えたその微笑みが、ページの端から溢れてくる。

そして、踊り子姿のキルスのシュールな美しさにも注目! ただのギャグで終わらない“本気の演出”が、視覚的にも本作の奥深さを伝えてくれる。

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『不死者と踊れ それは由緒正しきご職業』は、“不死者と人間”というありふれたテーマを、驚きと笑い、そしてほんの少しの切なさで包み込んだ、唯一無二のダークファンタジー。

生と死の間で、不器用に笑い合うふたりの物語は、きっとあなたの心にも、くすりと微笑みを残してくれる。

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