──薄墨色の夜空を背に、学院の大時計が深い音を刻む。カレンは真っ白な魔法袍の裾をそっと揺らしながら、自室の大窓に手を置いた。窓の外には、聖王城へと続く石畳の道が銀色に輝いている。わずか十日後、この学院を追放されるか否かが決まる――。
「――ここで退学なんて、絶対に認めないわ」
首席の称号を持つ才媛カレンは、自らを“魔法バカ”と称し、理論だけではない圧倒的な魔力量と応用力で「最悪の天才」と呼ばれた。しかし、ある事故から「魔法禁止」の処分を下され、学院最後の救済策として提示されたのが――その“最悪の天才”をも凌駕すると噂される新聖王レオンの魔法を封じることだった。
聖王レオン。若干二十歳にして国を治める男は、病院送り、半殺しは日常茶飯事という恐るべき封印師として知られる暴君だ。だが、封じられた魔法すら美と畏怖を宿す彼の技は、カレンにとって“研究対象”そのもの。退学を回避するための“任務”であるにもかかわらず、カレンの瞳はその一瞬のきらめきにも目が離せない。
翌朝、学院荘厳の大ホール。集まった貴族令嬢や生徒たちの視線を浴びながら、カレンは大時計の針を見つめた。委員長が書き付けたばかりの宣告文を手にした侍女の手が、かすかに震えている。
「カレン・グレイストン。あなたには聖王の魔法を封じる――それができなければ、退学処分とする」
館内に凍りつくような沈黙が訪れた。だが、カレンはゆっくりと微笑んだ。
「封印師見習い――か。面白そうじゃない」
◆物語の背景とキャラクター魅力◆
- カレン・グレイストン:魔法学院首席の天才少女。理論と実践を自在に操る“魔法バカ”だが、人間関係は素直すぎてどこか不器用。退学回避のために暴君聖王に挑む。
- レオン・アルデリー:新たに聖王として即位した青年。卓越した魔法を使いこなす凶悪な封印師として恐れられるが、実は寂しがり屋で、本当は心優しい一面も。
- 学院の面々:カレンのライバルとなる生徒たち、王宮の重臣、そして秘密裏にカレンを支える執事など、人間模様の豊かなサイドストーリーが物語を彩る。
◆見どころ満載の魔法バトルとピュアラブ◆
魔法省認定の闘技場でのデモンストレーション、深い森の魔導実習、城下町での陰謀渦巻くサバイバル訓練……。どのシーンも、カレンが“魔法への純粋な好奇心”でレオンの技を徹底解析し、その天才性を真正面からぶつけるスリリングさでいっぱいだ。そんな中で芽生えるのは――互いの才能を認め合う淡い好意。暴君の皮をかぶった王子と、無邪気な魔法少女のおかしなほどピュアな駆け引きは、読む者の胸を高鳴らせる。
◆イラストと世界観を支える豪華スタッフ◆
- 原作:笹原智映が緻密に構築する魔法理論と人間ドラマ
- イラスト:黒野ユウによる、カレンの金髪とレオンの深紅のマントが絡み合う華麗なビジュアル
- **別冊特典SS『魔女の寝坊事情』**では、カレンの意外な朝の一幕をコミカルに描写
◆書店&オンライン特典が充実!◆
一迅社文庫アイリスの一環として、発売日には全国書店で箔押しイラストカードや描き下ろしペーパーを配布。さらに、一部アニメイト店舗では限定リバーシブルポスターがもらえるフェアを同時開催。購入者の列が途切れない話題のイベントとなった。
◆試し読み増量版でスタートダッシュ!◆
まずは試し読み増量版で、第1巻の序盤40ページ以上を体験してみよう。退学危機から始まり、王子との不思議な出会い、最初の魔法バトルまで――その手に魔法の導線を感じるはずだ。登録無料の以下のサイトですぐに読める。
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塔で引きこもる少女が伯爵となり、聖王と婚約する――そんな『逃れの森の魔女』とはまた違う、新たな“塔の番人”ファンタジー。魔法バカと暴君聖王の“溺愛”と魔法大戦を、その目で確かめてほしい。


